「需要と供給」がどのようなもので、経済にどのような影響を与えるか

経済は「需要と供給のバランス」によって成り立っています。
「需要と供給のバランス」というのはどうのような状態のことを言うのでしょう?

(例)
二人の売り手(A,B)と二人の買い手(C,D)が取引するという、簡単な例で考えることにします。
Aは大企業でBは小企業とします。そのためAは200円で売ってもよいと考えるのに対して、Bは400円以上で売らないと利益が出ないと考えます。
またCは高所得者でDは低所得者だとします。
Cは500円でも買いたいと思いますが、Dは300円以上では買えないと思っています。
なお売り手の供給量はAもBも一個、買い手の需要量はCもDも一個とします。

四人が集まって取引をすると、価格は350円(300円から399円の間)に落ち着きます。
その理由は以下のとおりです。

仮に価格が250円に決まったとすると、Aしか供給できません。
Bは400円以上の価格で売らないと、損をするからです。
しかし需要者の方は、CもDもこの価格なら買えます。
それゆえ250円では、供給が1で需要が2となり、品切れとなって価格は上昇してしまいます。

もし450円まで価格が上昇したら、売れ残りが発生します。
この価格なら、AもBも供給できますが、需要できるのはCだけです。
Dは300円以上なら買えないからです。
それゆえ供給は2で需要が1ですから、売れ残りが発生し価格は下がります。

もし価格が350円に決まるならば、需要と供給が一致し、品切れも売れ残りも発生しなくなります。
この価格ならAだけが供給可能で、Cのみが需要できますから、需要と供給が1となります。
それゆえ品切れも売れ残りも起こりません。

上記のように均衡価格が成立します。
もう一度振り返ってみると、

  1. 250円という価格では、供給者Bが売買に参加できなく、Bは取引から追い出された(市場から排除された)のです。
  2. 450円という価格では、需要者のDが売買に参加できなく。この場合はDが市場から排除されます。
  3. 350円では供給者のBと需要者のDが、一緒に排除されます。結果として需要と供給が一致します。

需要と供給の一致とは、非常に残酷です。
Bは小企業であり、供給者の中の弱者、Dは低所得者であり、需要者の中の弱者です。
こういう弱者が排除されることによって、需要と供給が一致します。
価格を上げたり下げたりすることによって、弱者を排除し、その結果として、需要と供給の一致が実現する。

これを価格メカニズムとよんでいます。

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